インターンシップで学べるスキルの中で、特に就職活動で役立つスキルをご紹介するシリーズの第2回。今回は、「情報収集力」について、ご紹介します。
※第1回はこちらからお読みいただけます。
情報収集力とは何か?
情報収集力とは、「目的を達成するための情報を集める能力」です。
適切な情報を早く収集することができれば、作業のスピードや質が向上するでしょう。
現在は、インターネットを用いて世界中の情報を即座に収集することができます。一方で、誤った情報や質の低い情報が大量に散乱しているのも事実です。このような、「混沌とした情報の海」から、適切な情報を集めることは簡単ではありません。逆に、適切な情報を素早く集めることができる人(=情報収集力の高い人)は、貴重な存在なのです。
情報収集力とは、総合的なスキルである
情報収集について、1つ簡単な具体例を示します。
上司から「最新の人工知能について調べてきて」と言われたと想像してください。この時、いきなりGoogleを開く人はいませんか?確かにGoogleは便利ですが、やみくもに検索をしてはいけません。まず、「何のためにこの作業をするのか」という目的を確認する必要があります。
ここでは、上司が自分に情報収集を命じた目的として、以下の3パターンを考えてみます。
- 自社の新事業に人工知能が応用できないか検討したい
- 人工知能についてほとんど知らないので、内容を簡単に理解したい
- 合コンで話すネタにしたい
1であれば、特に自社の事業領域と関係の深い人工知能について、深く調査する必要があるでしょう。あなたなりの考察や提案を加えることを期待されているかもしれません。
2であれば、なるべく専門用語を使わず、しかし技術的に正確な内容を伝えるのが良いでしょう。報告資料に図などを多用して、視覚的に説明しても良いですね。
3であれば、正確性よりもトークとしての面白さが求められるため、簡潔でありながら斬新なトピックをいくつか用意すべきです。簡単なトークスクリプトを添えると喜ばれるかもしれません。
このように、情報収集は目的によってその作業内容が異なりますし、報告資料の形も変わります。単に情報を集めることだけではなく、
- 収集すべき情報の検討
- 収集の手段の検討
- 適切な報告資料の作成
といった作業も求められているのです。特に、「どのような情報を、どのようにあつめればよいか」を考えることの難易度は高く、高度な論理的思考力が求められます。
情報収集力とは、単なる「ググり力(Google検索をする力)」にとどまらない、総合的なスキルなのです。
就職活動における、情報収集力の必要性
短期インターンシップ・ジョブ選考
選考において情報収集力が直接必要になる場面の1つが、短期インターンシップによる選考(ジョブ選考)です。
コンサルティングファームや投資銀行、ITスタートアップなど、主に早期から採用活動を行っている業界・企業では短期インターンシップが選考に含まれていることが良くあります。
短期インターンシップで多く行われるのは、「新規事業立案」や「顧客の課題を分析する」というお題の、グループディスカッションとプレゼンテーションです。
これは、まさに情報収集力が問われている選考です。企業から提供される紙やデータから必要な情報を探したり、インターネットを使ったりする場面が数多くあります。
エントリーシート
また、エントリーシートや面接の対策でも、情報収集力は問われます。
- 企業の事業内容は?
- 企業が他社と異なる点は?
- 面接で良く聞かれることは?
などなど...選考前に集めるべき情報は山のようにあります。
これらの情報収集を怠って選考に臨むと、「この質問、WEBサイトに書いてあるのに。」「この人、うちの事業を全く理解していないんだな」などどいう悪い印象を与えかねません。
情報収集力を高めるためにすべきことは?
情報収集力を高めるために、学生のうちになるべく多くの情報収集を経験するべきです。しかし、学生生活でこのような情報収集を行う機会は多くありませんし、あったとしてもフィードバックを得ることは難しいでしょう。
そこでオススメするのが、インターンの活用です。インターンでは、多くの情報収集の機会が与えられ、上司からのフィードバックも期待できます。早くからインターンを経験することで、情報収集力を大きく向上させることができるでしょう。