採用活動において企業を悩ませているものの1つが内定辞退です。
- 内定辞退が多すぎて新卒採用に苦戦している
- 内定辞退を減らす方法を画策している
このような悩みを抱えている採用担当者様は多いのでは無いでしょうか。
大手の就職活動支援サイト「リクナビ」において、内定辞退率が学生の同意なしに企業側に販売されていた問題からも分かる通り、内定辞退の問題は近年ますます加速しています。
そこで今回は、そんな現状への対策として、学生とのコミュニケーションを内定辞退を減らすための方法としてご紹介いたします。
内定辞退の理由
内定辞退の要因は様々ですが、例えば以下の様な物があります。
- 他の魅力的な企業の内定を得た
- 親や知人に反対された
- 内定時に知り合った同期と相性がよくなかった
- 社員さんに対する印象がよくなかった
- 自らの志望する進路、キャリアプランが変わった
昨今は人手不足、売り手市場であり、特にハイエンドの学生を獲得するのはほとんどの企業にとって非常に難しくなっています。
学生の内定辞退への罪悪感が消えている傾向にある
人材不足の売り手市場であることに加え、「年功序列ではなく実力重視」「終身雇用ではなく、転職を前提とした入社」といった学生の意識変化は、内定辞退の増加にも繋がっています。
以前の学生は、内定辞退に対して企業側への罪悪感を持つ学生が多い印象でした。
しかし、最近の学生は、内定を複数所持している学生が多くいるため、内定辞退への罪悪感を学生が持っていない学生が多い傾向にあります。
内定辞退への対策として、内定辞退者が出てくることを事前に予測して、余分に内定を出すという手法が取られることがあります。
しかし、そういった対策でカバーできる人数は限られていますし、辞退率を正確に把握することが難しい以上、人数の調節に苦労することになります。
やはり、辞退率を低下させる施策を打つ必要があるのです。
学生とのコミュニケーションは容易にとれる
近年はデジタルの発展に伴い、学生と直接コミュニケーションを取れる機会が格段に増えました。
選考の途中であっても、内定を出したあとであっても、学生とコミュニケーションをとることで、ミスマッチを防いだり、自社への入社意識を高めることが可能になります。
内定辞退を防ぐ選考時のコミュニケーション
面接時のコミュニケーションとして、内定辞退を防ぐために気をつけるポイントは、ミスマッチ感を学生側に感じさせないことです。
そのため、以下のような方法でのコミュニケーションが有効である場合が多いです。
- 社風を面接時にもう1度説明し、社風に理解があるかを質問する
- できるだけグループ面接を減らし、個別に対応する
- 学生に話しやすい雰囲気を作ったうえで気になることなどを質問しやすくさせて面接をおこなう
- 社員同行を採用試験の中に組み込み、社員からの評価を聞き、社員にもフランクに接してもらい学生の疑問を採用担当以外に質問させる環境を作る
内定辞退を防ぐ内定後のコミュニケーション
内定後のコミュニケーションは、内定者をフォローすることを意識して内定辞退を防ぐことが重要となります。
内定後には、以下のコミュニケーションが重要です。
- 内定者同士の交流を深める懇親会を企画する
- 採用担当者の連絡先を伝え、何でも相談ができるような環境を作る
- メールマガジンなどを配信して社内報などを送付する
- 職場見学を実施する
- 社内イベントに招待する
- 内定者研修として合宿を企画する
ただし、どの様な施策であっても、強制を促すのは逆効果です。
昨今の学生は、学業やプライベートなどの自分自身の時間を大切にする傾向があるため、例え入社式の様な重要度が高いイベントであっても、任意参加とするべきでしょう。
特にハイエンド学生は研究等で忙しい学生生活を送っており、参加必須のイベントや過度の内定者課題を課す企業に対しては、強い嫌悪感をもつことがあります。
ここでもやはり、学生側としっかりコミュニケーションをとり、無理のないフォローをすることが大切です。