「採用面接の内容は、ここ数年ずっと変えていない」
「面接における評価は、ベテランの人事に任せている」
そんな企業様はいらっしゃいませんか?
もし、そのような状況で採用のミスマッチが増えているとしたら、面接のやり方を変えた方が良いかもしれません。
現在の新卒採用市場は売り手市場であり、学生の志望する業界・職種は数年前とかなり変わっています。
これは特にハイエンド学生に顕著で、彼らは「年功序列」「終身雇用」といった古くからの“日本的な体質”を嫌い、「実力主義」で「転職を前提」としたキャリアプランを描いています。
このような状況で、企業側が何も変わらなければ、採用におけるミスマッチは当然増えていきます。
そんなミスマッチが多い企業は、面接に理由があることがほとんどです。
そこで今回は、ミスマッチを避けるための面接方法をご紹介いたします。
面接方法にミスマッチの理由がある
最近の面接は、学生が事前に回答を用意した内容を答えて企業側も事前に用意した質問を投げかけるだけの形式になっていることが多くなっています。
そのため、対面でコミュニケーションをとる場所から、ただの試験になっており、面接の形式的な形に学生側も企業側も捉われすぎています。
つまり、企業側も学生側も、本来の姿を隠してコミュニケーションをとっている状態になります。これでは、健全なマッチングには至りません。
企業側は、自社の業務内容や勤務環境がなるべく正確に学生に伝わるよう努力すべきですし、それと同時に、学生側になるべく本音を語ってもらえるような環境づくりをすることも必要になります。
新卒採用の面接方法3選
面接を変えるといっても、どこから変えれば良いのかわからない企業様は多いでしょう。
そこで、具体的なミスマッチを防ぐ3つの面接方法をご紹介いたします。 是非、参考にしてみてください。
1. フランクな形式面接
面接の際に学生の人柄を確かめられるようなフランクな雰囲気などを用意しておけば、学生の人柄や意思を確かめやすくなります。そこで、ランチを食べながらなどの、学生が肩を抜いてコミュニケーションが取れる形式の面接が有効です。
会社説明会などで、フランクに学生と話をする機会がありますが、会社説明会レベルでは入社の意思が明確ではないので、さほどミスマッチを防ぐ効果はありません。
あくまで、ミスマッチを防ぐことを防止するスタンスで最終面談の付近で、お互いのすり合わせ感覚でフランクな面接をおこなうと効果的でしょう。
2. 面接を短時間に設定し複数回に分ける
面接は採用側も容易に時間がかかるので、できれば1度で完結させたいものです。ですが、あえて複数回に分けていくことでミスマッチの防止に効果があります。
ミスマッチを引き起こす学生は、そもそも自社に対する興味関心が薄い場合が多いです。例えば、「本命の前に、この企業の選考で面接の練習をしておこう」という学生は良くいます。
そこで、面接を複数回にすることで選考回数自体を多くすると、足を運ぶ機会が多くなるため、おのずと志望度が高い学生ばかりが集まるようになります。
逆に、「志望度はさておき、とにかくたくさんの学生と会いたい」という場合には、あえて面接の回数を減らしたり、内定までのステップを簡素化することが有効である場合があります。
3.質問内容の棚卸しをして質問を見直す
毎年同じような内容の質問をおこなうと、答えに対しての模範解答が見えてくるので、楽に選考ができます。
ですが、同じ内容の質問ばかりをしていては、同じような答えを出す学生に高い評価をつけてしまう傾向がついてしまいます。
そこで、毎年の質問を箇条書きにして必要のない質問を削る、質問の棚卸しが有効です。
棚卸しをすると必要のない質問が削られていくので、今度は必要な質問を増やしていけば良いのです。
チャレンジする姿勢が欲しいなら「毎年チャレンジしていることはあるのか」などを聞くような、具体的に欲しい人柄を明確にした質問内容を増やすことが有効になってきます。
こういった方法をとると、特に、直近3年間での新卒採用者の定着率が悪い企業は効果が出やすいでしょう。
新卒採用は、学生との出会いが成功を占いますが、それと同時に、学生と企業がいかに同じ認識を持って入社日を迎えられるかも重要です。